特別企画 母乳哺育指導の新たな胎動
当院における母乳哺育指導の実際
退院後の外来指導を徹底して効果を上げる—函館五稜郭病院産婦人科病棟
米沢 久子
1
1函館五稜郭病院産婦人科病棟
pp.670-673
発行日 1979年10月25日
Published Date 1979/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205609
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1.はじめに
人間の赤ちゃんは,その母親の乳で育てられるのが,アタッチメントの成立からもごく自然のことと思われるが,戦後,アメリカからのドライミルクの流入と,その後の調整粉乳の改良,職業婦人の増加,美容上の理由等で母乳栄養を行う母親が少なくなった。しかし近年は,初乳の免疫機構より,感染症にかかりにくく,アレルギー疾患の出現率も少なく,児のスキンシップによる情緒面にも良いという事柄より,母乳が見直されている。
当院産婦人科病棟では,昭和52年7月より,完全母乳栄養を確立すべく,母親に積極的に指導してきた。昭和53年1月からは生後1か月まで各母児にあった外来指導を続けた結果,母乳栄養がほぼ確立されている現状なので,ここに報告する。
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