発行日 1949年12月1日
Published Date 1949/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210237
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病院の火事
近来日本でも大病院の火事が頻々とある。最近にも国府台病院の火事で患者の生命を失った事例があった。日本の様な木造のバラックと異って米国では耐火構造の病院が凡てであるだけに病院の火事は最近二十数年間なかった。それだけに本年4月のイリノイ州エフィンガム,聖アントニー病院の火事は大變な社会的関心を集めた。5月の病院管理雑誌はどれもニュースとして取上げているが6月のHospitals誌は,此について病院協会建築顧門のHunderburg氏と防火協会のMcEcroy氏の論文をのせている。後者は殊に此の火事を分析して今後の豫防対策を論じている所に興味がある。同病院は煉瓦三階建100床であるが,4月4日午後11時45分同病院の三階勤務の看護婦が洗濯落日から火が出ているのを発見して一階の夜勤婦長に電話した時は既に火は全階に廻っていて職員を含めた74人が焼死した。
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