発行日 1949年8月1日
Published Date 1949/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210154
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病院の中枢は院長にあります。従って,院長の性格は直接,病院の空気に窺れます。病院の空気は一歩玄關に入った時感じられますが,此は従業員に会つた時に,それが看護婦であろうと,掃除夫であろうと,院長を中心にして堅い團結を作つている時には必ず形になって現れている物であります。時によると院長でない人が中心になつてよくまとまつている事もありますがしかし何となくちぐはぐな感じを受けるものであります。
近代病院はよく,高等動物にたとえられますが,此が有機的に活動するには,意志の中枢である院長が健在でなければなりません。一時代前の病院や極く小型の病院では,必ずしも中枢的の機能統制はなくともある程度の活動は出来ますが何百と云う従業員をもつて一糸乱れず活動するには何といつても中央の健全が第一條件です。
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