医療の囲む声 病院の視力・聴力・感性
医の原点にかえって
三島 博信
1
Hironobu MISHIMA
1
1木村病院
pp.1233
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209752
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医療保障の転換期
わが国の診療所や病院の新設,増床などが日本医師会の自主規制から,都道府県知事の許認可事項に移った.社会的入院を主対象とする老人保健施設も発足した.また診療科標榜の再検討に関連して専門医制度の促進,特に家庭医という専門医の実現に,厚生省はかなりの熱意を示している.
これらは,診療所-病院,総合病院-専門病院,公的病院-私的病院など,医療機関の有機的・効率的な役割分担と各地域での適正配置を実施することで,医療を合理化しようとするものである.常に質的向上を指向する医療を有限の財源と調和させようとすれば,従来の医療制度の抜本的見直しが必要なことは当然であるといえよう.
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