研究と報告【投稿】 医療法における職種別人員配置基準・その1
意義と問題点
池上 直己
1
Naoki IKEGAMI
1
1慶応義塾大学医学部病院管理学教室
pp.882-886
発行日 1987年10月1日
Published Date 1987/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209164
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■はじめに
日本医師会と厚生省による「病院機能評価」が発表されて以来,評価に対する関心が急速に高まっている(本誌46巻6号で特集).「病院機能評価」は病院の管理者による自己評価であり,いわゆるソフト面に重点が置かれているという点で画期的である.
ここで「病院機能評価」と,これまでわが国において医療法に従って行われてきた医療監視による評価の関係を明らかにする必要があるといえよう.確かに厚生省の「医療監視要綱」による評価は人員や構造等のいわゆるハード面に焦点があり,それだけに本稿でこれから述べるように様々な問題点がある.しかしながら,各病院における自主的な評価を除けば,現状では医療監視はわが国で行われている唯一の制度的な評価であることにも留意する必要がある.
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