特集 病院オープン化に期待する
病院オープン化が果たす役割
小野 丞二
1
,
岩渕 勉
2,3
Joji ONO
1
,
Tsutomu IWABUCHI
2,3
1東邦大学医学部病院管理学研究室
2国立横須賀病院
3私学教職員共済下谷病院
pp.281-285
発行日 1987年4月1日
Published Date 1987/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209033
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病診連携と病院オープン化
地域医療を充実させる基本は,医療機関相互の連携,とりわけ病院と診療所との連携を推進させることであると考える.この病診連携を推進させる具体策は,病院のオープン化であるといえる.わが国においては北米のような病院オープン化はごく少数例にみられるだけで,これらも病院オープン化の第一歩を踏み出したばかりの段階である.このような状況にあるので,わが国の地域医療は行き詰まっていたり,また低レベルの状態にあると考えられがちであるが,果たしてそうであろうか.客観的にみても,わが国の地域医療はそんなに悪い状態ではないと思われる.しかし,医療機関相互の連携の薄さによる重複診療,患者紹介の非円滑さ,高額医療機器の過剰設置などの問題点も多く,地域医療の見直しとして病院連携と病院オープン化がとりあげられていると思われる.
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