シリーズ病院経営 病院経営の改善インタビュー
地域ニーズの先取りと人の和を得て経営改善へ—富山県厚生連滑川病院
石原 信吾
3
,
小川 忠邦
1
,
刑部 侃
1
,
野徳 エミ子
1
,
島 和雄
1
,
秋元 敏夫
2
Shingo ISHIHARA
3
,
Tadakuni OGAWA
1
,
Tsuyoshi GYOBU
1
,
Emiko NOTOKU
1
,
Kazuo SHIMA
1
,
Toshio AKIMOTO
2
1富山県厚生連滑川病院
2富山県厚生連企画監理室
3日本病院管理協会
pp.432-439
発行日 1985年5月1日
Published Date 1985/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208591
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
石原私が以前こちらに伺ったのは57年の2月ですから,もう3年前になります.その当時の経営状況は,毎年恒常的に欠損金が出ており,累積赤字もかなりありました.その原因としては,富山県では富山市が行政,経済,文化の中心地で,通勤,通学,購買などもそこに集中し,医療についても非常に巨大な供給地であるわけです.滑川市からは30分前後で行けますし,患者にしても富山市のほうに流れてしまうため,当院の患者の利用度はどうしても低くならざるを得ないという印象を受けました.
更にもう一つの原因として,医師の確保難があったと思います.滑川病院の医師の供給源は金沢大学ですが,金沢からは非常に離れており,しかも列車は富山市でみんな止まってしまうので,こちらは急に不便になるわけです.そういう二重の位置的ハンディキャップが重なっていた上に,建物や医療機械設備も整備が十分でなかったとか,いろいろな原因があったのだと思います.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.