在宅ケアへの模索
訪問看護の有効性—1.生活の視点と在宅療養
菊池 令子
1
Reiko KIKUCHI
1
1(社)日本看護協会調査研究室
pp.444-447
発行日 1984年5月1日
Published Date 1984/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208317
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昨年2月,老人診療報酬に退院患者継続看護・指導料が点数化され,医療機関からの訪問看護に一応の財政的裏付けがなされた.しかし,医療機関からの訪問看護を必要としている人々は,老人以外にも多くいるにもかかわらず,一般診療報酬では,まだ点数化されていない.本会では,訪問看護料の点数化を促進するために,医療機関からの訪問看護の必要性と有効性を説得する資料が必要と考え,訪問看護検討プロジェクトを結成した.実際に医療機関からの訪問看護を行っているベテランの保健婦・看護婦が委員となり,事例を検討しながら,訪問看護の有効性を検討してきた.このプロジェクトで検討されてきた内容を,3回に分けて述べてみたいと思う.
今回は,医療機関からの訪問看護の事例を見ながら,在宅療養した人々の生活の幅がいかに拡大しているか,その際,訪問看護がどんな役割を果たしていたかに焦点をあてて述べることにする.
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