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—原 素行著—「セントラル・ステリール・サプライ」
紀伊国 献三
1
1病院管理研究所
pp.101
発行日 1974年5月1日
Published Date 1974/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205360
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滅菌を主眼に中材のあり方を展開
私の手元に4冊の本がある.いずれも原素行先生のセントラル・サプライである.第1版は1957年(昭和32年7月),A5版143ページであるが,第2版は1961年(昭和36年9月),A5版256ページに増え,つづいて1967年(昭和42年10月)にはA5版306ページの第3版が出された.今回は第4版というより,全く新しい本として,書名も従来のセントラル・サプライからセントラル・ステリール・サプライと変更され,版形もB5版と大きくなり,しかも326ページと飛躍的に充実したものになっている.まことに恐るべき持続エネルギーといわなければならないであろう.そしてもう1つ驚くことは,第3版の奥付けによれば,原先生は,明治26年秋田にて出生,大正6年東京帝国大学ご卒業と記してある.今年で満81歳になられるはずであり,あの痩身のどこからこのような超人的ともいえる執念が生まれるのか後学のわれわれにとり大きな刺激である.
この書はまえがきにもあるとおり,「中央滅菌の場のあるべき姿」を説くものである.それは旧著に欠いていたステリール(滅菌)の字を加えられた著者の願いにあきらかである.
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