新 病院建築・67
部門別設計(2)—放射線部門について—浜松医大附属病院放射線部の設計と機能を中心に
金子 昌生
1
,
杉江 義男
1
Masao KANEKO
1
,
Yoshio SUGIE
1
1浜松医科大学附属病院放射線部
pp.633-638
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208079
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はじめに
浜松医科大学は国立の新設医科大学として昭和49年6月に開学した.その附属病院の創設に当たって,600床の病院として2年間を設計と建築に費やし,内部設備を整え,昭和52年11月に開院した.病床の漸増方式と設備の充実は3年がかりで行われ,昭和54年度に名実ともに完成した.昭和55年3月に第1回卒業生を出し,本年は開学以来9年目,病院の開院以来まる5年以上を経過した.その間の医学の進歩はめざましいので,当初の病院の設計思想と,その後の発展にどのように対応してきたかをふり返り,現時点で反省してみるのも意義のあることと思われる.
放射線部門は病院の基盤をなす中央部門の一つとして機能しなければならないところであり,放射線医学の発展は特に著しい.その上,設備にも多額の予算を要する部門である.筆者は,この放射線部門の設計に際し,開学以来,初代の病院長で恩師の高橋信次先生のご指導のもとに,その設計と開院以後の放射線部門の運営に責任者として関係してきた.放射線部門の設計内容を紹介するとともに,現在の機能と改善点を記してみたい.今後の放射線部門の設計の参考資料ともなれば幸いである.
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