設備機器総点検
ゼグフィックス抑制帯
松沢 孝子
1
1平塚市民病院
pp.965
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207879
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ゼグフィックス抑制帯の導入
入院患者の安楽,安全は看護にとって重要な条件であり,かつ非常に神経を使い,特に意識障害をもつ患者の安全のための抑制には優れた固定技術が必要となる.手術後半覚醒状態の患者,何らかの意識障害をもった患者,体動激しくベッド固定の必要な患者,治療のため一定の固定を必要とする場合,老齢化による痴呆の患者などはこのくらいなら大丈夫だろうと思っていてもちょっとした瞬間に,ベッド転落などを起こしてしまう.ベッド棚をつけていても防止することのできない場合が臨床の場で多々起こるのである.
従来は,布で体を包む抑制帯を作ったり,サラシ布で紐を作り固定帯として四肢を無理してベッドに縛る型を使って来た.しかし体動が激しかったり,縛られることが嫌で,力を入れると,紐が四肢を締め,血行障害を起こしたなど,二次障害を併発したこともあった.今回このゼグフィックスを導入し,精神障害をもち,自己意識のない体動激しい患者に使用し,安全を計ることができたので紹介する.「患者の症状にあわせて身体を自由に動かせ,ワンタッチタイプの抑制帯」と紹介されているが,その効果は十分あることが実証されている.
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