グラフ 看護用具の工夫
その3 肘関節抑制帯(仮称)
小島 裕子
1
1佼成病院皮膚科
pp.82-83
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913323
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湿疹,皮膚炎群は瘙痒が激しいものである。そのために,つねに掻いて「痒い→掻く→悪化する→ますます痒くなる」のくり返しになり特に小児では,掻きこわしや,軟膏処置後に患者自身が包帯を除去してしまい,治癒の遅延をみることが多い。したがって,肘関節を曲らないように固定することは治療上必要であると思われる。それぞれの病院で肘関節運動抑制帯が考案されているようであるが,私たちも,最初は新聞紙を八つ折りにして,被服の上から肘関節屈曲に当てて包帯をしていた。しかし,新聞の墨で服がよごれたり,手のほうに下ってきたり,また外来が混んでいるときは,その処置をする時間的余裕がなくなるので,簡単に着脱できるものと考え,円筒型の抑制帯(仮称)を作り使用してみたところ,比較的よい結果をえたので報告したい。
《材 料》ボール紙,脱脂綿 ゴムテープ 糸 ガーゼ
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