人
救急医療に全エネルギーを投入 京都第二赤十字病院院長 宇山理雄氏
谷 道之
1
1済生会京都府病院・京都府立医科大学
pp.660
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207797
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昭和16年京都府立医科大学卒業,直ちに横田外科教室で研究に専念し,昭和26年8月京都第二赤十字病院に奉職,以後30有余年にわたる先生のすばらしい活躍が始まるのである.
一口に言って,先生は救急医療に,その全エネルギーを投入して来られたと言ってよい.救急医療は,医療の原点であるにかかわらず,我が国では,医学教育においてすら疎外されてきたという悪条件の中で,現実に則して,第一線での取り組みはもとより,これを支えるシステム作りに情熱を燃やしてこられた.しかし,その道筋は大変なものであったようである.古玉前院長が,昭和31年に救急分院を創設するに当たって,当時外科医長であった先生は,この分院が京都市の中心地に設立されるとはいえ,本院から離れており,その運営の困難さを唱えて,その創設に強く反対されたのであるが,結局はこの救急分院長を引き受けざるを得なくなり,以後,救急医療にとりつかれる運命となった.
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