民間病院の経営と管理
産婦人科小病院・有床診療所経営の現状と将来
北井 徳蔵
1
1産婦人科北井医院
pp.991-993
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207615
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数年前から産婦人科医業の将来は灰色である,特に産婦人科診療所は斜陽化傾向にあると論議されてきた.産婦人科に限らず,すべての診療科の診療内容は,医学の進歩,経済状態,社会情勢,あるいは国民のニードによって変化するものである.
特に産科においては出生数を中心にした人口動態に大きく左右される.厚生省人口動態統計によれば,出生数の戦後のピークは昭和22年で出生数267万,出生率人口千対34.3であったが,逐年減少し,昭和54年では164万で出生率14.2と半減している.更に斜陽化の三悪として,助産婦等の産科要員の不足と医事紛争,医療事故の発生増加が挙げられる.日本医師会の発表によれば,産婦人科の医療事故は毎年1位か2位である.これらの要素を踏まえながら,将来に向かっての打開策についても述べてみたい.
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