中小病院の光と影
中小病院の現状と将来
安田 勇治
1
Yuji YASUDA
1
1医療法人財団安田病院
pp.795-798
発行日 1985年9月1日
Published Date 1985/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208680
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わが国のみならず,世界各国の医療事情がこれだけ厳しい中にあっては,"中小病院の光と影"について述べようとすると,今の中小病院に光の部分があるのか,もう既に影の部分ばかりではないのかという議論も一方にはあるかもしれない.しかし,私たち医療人の使命が地域の患者さんのためという一つの命題を抱えているとすれば,今更あとへ引くわけにはいかない.影は影として,あえてカーテンを開けてみようと思う.
昭和57年度の厚生省の統計によれば,わが国の全病院数は9,403施設で,そのうちの88.7%,8,340施設が一般病院である(表1).開設者別にみると,個人と医療法人が多く,この両者で71.0%を占めており,またその大部分はベッド数300床以下の中小病院である.
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