病院管理の工夫
病棟の避難施設・設備に関する工夫
五十嵐 英夫
1
1鶴岡市立荘内病院庶務課
pp.424-425
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207468
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病院という,特殊な環境を抱えている施設にとって最も恐ろしいことは火災の発生である.重症・軽症を問わず,病人という心身とも大きなハンディキャップを持つ大勢の人たちを,適時に適切な避難をさせて犠牲者を出さないようにすることは,病院の大きな責務である.
病院災害のうち数多くの尊い人命が失われている病院火災は,昭和30年横浜市の99名,35年横須賀市の16名,39年伊丹市の9名,48年北九州市の13名,52年札幌市の4名をはじめ,その他にも悲惨な事故が相次いでいる.これらは,防火管理体制の不備・早期通報の遅れ・避難経路や救出体制の不備などによるもので,施設・設備の整備・訓練・日常の心構えによって防ぎ得るものであるだけに誠に残念なことである.
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