特集 医師の「外勤」問題
「外勤」問題—受入れ病院の意見
pp.219-224
発行日 1981年3月1日
Published Date 1981/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207408
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近い将来は不要になろうか
当院の現状
私どもの病院のあるこの地方都市の民間病院は,私どもの病院(医療法人)を含めて,ほとんど医師不足に悩んでいるようである.当院の現況は次のとおりである.診療科目は内科(循環器科,胃腸科,呼吸器科)と外科.1日平均の患者数は,外来200名,入院数140名.ほかに集団検診,事業所の健康管理も引き受けている.常勤医師は,院長を含めて内科5名,外科1名,健康管理担当1名の計7名である.外科病棟は1看護単位で50床.内科病棟は3看護単位で計150床.この中の約20床は,常勤医の不足が主たる原因となって,空床のままで経過している.これによって全病床の稼働率は70%にとどまっている.
毎年の保健所の医療監視において指摘される事項は決まって医師不足への対処であるが,この指摘の有無にかかわらず,常に困っていることは医師の不足である.医師は,専門技術提供の面でも,労働力としての面でも共に不足している.
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