リハビリテーション・その現状
京都府立洛東病院リハビリテーション科の運営
佐藤 能史
1
,
原島 裕
1
,
小谷 啓一
1
,
西沢 明彦
2
,
森 雅彦
3
1京都府立洛東病院理学診療科
2京都府立洛東病院内科
3京都府立医科大学精神科
pp.176-179
発行日 1981年2月1日
Published Date 1981/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207396
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京都府立洛東病院は,京都市内の繁華街に近く位置する.祇園の東側を南北に走る東大路通りに面し,八坂神社と清水寺へ通じる五条坂の間にあり,朝夕寺々の鐘が病院の中へ静かに響いてくるのが聞かれる.
当院の前身は古く,現在の位置に移ったのは明治43年であり,当時は京都府立八坂病院と称した.昭和30年,現在の名称に変わり,昭和48年8月に成人及び老人を対象とした脳卒中,循環器系専門病院として再発足した.このとき設備も人員も改められ,理学診療科も独立した診療科として病院の新しい内容を担うために誕生した.したがって理学診療科は7年半を経過したことになる.この間,脳卒中を中心とした患者を対象として,京都市内のみならず府下におけるリハビリテーションの中心的存在として診療業務を行ってきた.しかし,後述するように,規模においても,対象患者の疾患別からみても,本来リハビリテーションの第一線病院のはずであり,職員もこの第一線で患者と接していきたいという意欲をもっている.しかし常に今日までセンター的性格も果たし,数多い実習生を府下の病院より受け入れ,講演,講義にも積極的に出向くよう努めてきた.このための苦しみも喜びも,いわば揺藍期にあるもののそれであった.この状態はしばらくは続きそうである.
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