グラフ
ニュータウンの包括医療を推進—財団法人千里保健医療センター新千里病院
pp.101-106
発行日 1981年2月1日
Published Date 1981/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207372
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昭和30年代,都市の人口集中緩和を目的に大都市周辺に作られたベッドタウンとして有名な千里ニュータウンは,大阪府によって作られた人口15万,吹田・豊中両市にまたがる住宅都市である.ニュータウン内は12の住区に分かれ,各住区ごとに教育施設,民生施設,公園等が整備されているが,中でも医療施設については,12住区に69の專門診療所と財団法人千里保健医療センター新千里病院を配置し,診療所群と病院が有機的連携を図れるオープンシステム医療体制を敷いている.
この財団法人千里保健医療センターは大阪府と大阪府三師会(医師会,歯科医師会,薬剤師会)の設立によるもので,42年その傘下に病院を開設,54年には,地域住民の健康管理体制の充実を目的に,病院に隣接して千里保健医療会館を建設した.この館内には,新千里病院外来部門のほかに,南千里調剤薬局,府立千里救命救急センター,府立千里看護学院,吹田保健所支所,市立休日急病診療所等が設けられている.新千里病院とこの多くの保健・医療関係施設を有する会館は一体となって,ニュータウンのメディカルセンターとして機能することになり,ここにユニークな地域の包括医療体制が確立した.
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