講座 解説・新しい医療機器・5
ニデックアルゴンレーザ光凝固装置AC−3500Gについて
庵原 章良
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1(株)ニデック技術開発課
pp.966-967
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207305
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はじめに
瞳孔より眼内に入射した強い光線は,その熱エネルギーによって,眼底組織の一部に熱凝固現象を起こさせる.この現象に着目して,太陽光線の利用から始まった光凝固装置も,新しい光源の開発とともに改良が重ねられ,現在では,最も進歩した実用性の高い光凝固装置として,クセノン装置及びアルゴンレーザ装置が広く利用されている.
光凝固施術の対象となる疾患は数多くあるが,網膜剥離(予防または手術と併用),中心性網膜炎,網膜静脈閉塞症および糖尿病性網膜症の4疾患で全体の90%近くが占められている.この光凝固装置の導入により,視機能予後が好転し,罹病期間も短縮できるようになり,現在では,眼科臨床に不可欠の手段となっている.
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