増刊号 すべて見せます! 患者説明・同意書マニュアル—[特別Web付録]説明書・同意書の実例99点
12 網膜硝子体
網膜裂孔に対する光凝固術/汎網膜光凝固術
山田 雄貴
1
1福井大学医学部眼科学教室
pp.254-255
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213806
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治療法の概要
網膜へのレーザーを用いた光凝固術は,種々の網膜疾患に欠かせない重要な治療手段の1つである1)。眼科におけるレーザー治療の適応は網膜にとどまらず,角膜疾患,屈折矯正,緑内障など多岐にわたるが,ここでは主に網膜へのレーザー治療として網膜裂孔に対する光凝固術と汎網膜光凝固術について触れる。
近年のレーザー照射機器の進歩は目覚ましい。従来のマルチカラーレーザーに加え,短波長高出力を実現し患者の痛み軽減と光凝固に要する時間を短縮したPASCALや,アイトラッキング機能により治療箇所への正確性が上昇したNavilasなどが現在臨床利用されている。レーザー機器の進歩は患者とわれわれ眼科医両者の負担を軽減していることは疑いようもないが,そもそも網膜光凝固術という治療自体が侵襲的な治療であり,個々の症例に応じた説明と同意が重要であることを忘れてはならない。
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