特集 医療機器管理の焦点
医療機器の選定
国立循環器病センターの場合
曲直部 壽夫
1
1国立循環器病センター病院
pp.559-560
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206903
- 有料閲覧
- 文献概要
本稿では医療機器の購入に当たり,各科より要望のある多種多様な機器類の中から,どのようなものを,どのような考え方で選定するか,ということに関して当院の立場で述べようとするのであるが,初めにお断りしておかねばならないことは,当院の特殊な立場についてである.
国立循環器病センターは,我が国の年間死亡数の40%以上を占める循環器病制圧対策の中枢的機関として昭和52年6月,大阪府吹田市に設立された.したがって,取扱う疾患は,循環器病,すなわち脳血管障害,心臓大血管,末梢循環,腎・高血圧・動脈硬化代謝栄養疾患などの特殊な専門領域に限られていることである.次は,当センターの組織は一般国立病院と異なり,運営部,病院,研究所の3部門より成り,総長がこれを統括することである.第三は,これら3部門が三位一体となって,循環器病に対する高度の専門医師,循環器病に関する調査・研究,循環器病に携わる専門医師・研究者の養成および再教育ならびにその他医療従事者の研修教育,の3大使命を総合的,効果的に達成しなくてはならないことである.第四の特殊性は,新設でありしかも未完成であるということである.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.