院内管理のレベル・アップ 手術
安全,確実な手術のために・7
手術室管理からみた救急症例—救命救急センターにおける過去1年間のNCUの運営について
三宅 新太郎
1
1社会保険広島市民病院脳神経外科
pp.932-933
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206706
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脳卒中,心筋梗塞等一刻を争う重篤な疾患は,専門的な技術と組織力をもってこれに対処しなければ救命し難いものである.厚生省は昭和51年,これらの高度の医療を要する第3次救急疾患を扱う施設,すなわち救命救急センターを500床以上の病院に付設する方針をきめ,その第一陣として全国で4施設を指定した.
当院はその一つとして優先指定をうけ,52年7月に発足したのであるが,開設前最も危惧されたことは,センターの開設によって急増するであろう救急手術を中央手術室で消化していくに当り,手術室の割り振り,手術場看護婦の数の面で外科系他科と摩擦なく円滑に運営できるかどうかであった.手術台,手術器具等については,ほぼ十分と思われる準備をして開設に臨んだので,おおむね手術室全体の運営に大きな支障をきたすことなく消化することができたが,施設面で現在なお不備な点もあり改良中であるので,これらの将来構想を含めて本年6月末までの1年間の救急手術例をまず疾患別,時間帯別,所要時間別について検討し,現在当院で行われている救急手術に対する体制を報告する.
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