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新しい地域医療と福祉を目ざして—東筋協主催特別講演とパネルディスカッション
編集室
pp.84
発行日 1977年8月1日
Published Date 1977/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206315
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去る6月12日,東京有楽町の朝日講堂において,東京進行性筋萎縮症協会巡回検診第50回記念事業として特別講演とパネルディスカッションが行われた.この検診事業は,当初,筋萎縮症のみを対象としていたが,近年では地域保健活動の一環として全神経疾患を対象とし,在宅ケアにまでつながる事業として発展したことを記念し催されたものである.
特別講演は「神経難病医療の現況と将来の展望」と題して,都立府中病院,宇尾野公義副院長が難病とは何か,そして難病医療とはどのようにすすめていったらいいかについて,豊富なデータで分りやすく解説された.それによると難病とは,疾病が長期化する,病因が不明,治療法がない,合併症が起りやすいという点を特徴としているという.また難病医療のあり方として,府中病院の活動と共に都・国などでの施策の変遷が紹介された.しかし,そのようなものもまだまだ不十分で,患者に対する経済的・医療的援助と同時に研究面も充実させてほしいと要望された.
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