研究と報告【投稿】
総合病院入院患者の心理について
坂部 先平
1
,
望月 晁
1
,
黒木 健次
1
,
鹿野 寿満
1
1日本大学医学部精神神経科
pp.75-78
発行日 1977年8月1日
Published Date 1977/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206312
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総合病院では入院患者に関するさまざまな問題の起ることが知られている.たとえば,職員と患者間,患者同志に,小は些細な不満から大は医療上の問題まで,その中には管理者にとっては深刻な問題である自殺のケースも含まれている.このことは病院の組織化,社会化に伴って増大の傾向にあることも周知の事実である.病院管理に関する研究は多様化する医療の実態,設備の工夫などについてのものに比べて,人間関係,とくにその基本になる患者の心理についてのものは精神病院におけるものを除いては,あまり行われていない.筆者らは遠隔地にある二つの総合病院においてpilot studyを試みたところ,両者の入院患者の心理に同様の傾向を認めたので,この結果を糸口にして本研究を行った.
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