当直医日誌
脳神経外科研修中
小林 祥泰
1
1北里大学内科
pp.57
発行日 1977年6月1日
Published Date 1977/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206252
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昭和52年2月〇日
当直というものは不思議なもので,つき始めると,やたらとつくもので,この3か月間,当直のたびに病棟では急変,外来では救急患者のとびこみが必ずあり,満足に寝かせてもらえたことがない.病棟や外来の看護婦さんに会うと,「また先生,当直ですか!今日も荒れますね」と厄病神のようにいわれる.何も悪いことをしていないのにまったく心外である.しかし,ようやくつきもとれて,2-3回落着いて朝を迎える当直ができ,ホッとしていた矢先のことである.
ちょうど,ローテーションで脳神経外科を研修中の時であった.われわれの内科では病棟医の2年目で麻酔科を3か月研修し,後期の2年,すなわち病棟医の4年目になると各各の専門に関連した科をローテーションすることになっており,神経内科では脳波,筋電図,平衡機能などの神経系検査室へ3か月,脳神経外科へ3か月,神経病理へ6か月と計1年の研修が病棟医5年間の中に含まれている.そして5年目に病棟のチーフレジデントとなり,研修の総仕上げをするわけである.もちろん外来と当直は内科としてのdutyであり,はずされるわけではないので,脳神経外科研修中は両科の当直をすることになる.したがって,多いときは週2-3回当直がまわってくる.
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