こんにちはメヒコ 看護交換留学記・8
研修中に出会った愉快な仲間たち
古瀬 敬子
1
1聖路加国際病院付属高等看護学院
pp.882-884
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919030
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勤務時間が終わるとサッと帰ってしまう割り切りのよさに戸惑いました
私が病院研修を始めたばかりのころ,愛称‘コンチータ’で呼ばれる1人の看護婦さんがいました.どういうわけか,1週間単位に変わる病棟の行く先々で彼女と一緒になるものですから,その都度‘またお会いしましたね.どうぞよろしく’と挨拶を交し顔を見合わせてニンマリしていました.場所を違えてなお頻回に彼女と行き合った訳はこうです.
つい先ごろまで,彼女はメキシコ市内の実家近くにある個人病院で働いていました.しかし,以前から医療・看護体制の整った所で自分の納得できるような仕事をしたいという強い志を持っていたことと,IMSSのICUに勤める彼女の姉さんの勧めもあって,採用試験と面接を受けました.通常ならば試験後半月,遅くとも1-3か月以内に採用通知が届くはずなのですが,このIMSS中央病院の場合は就職希望者が大変多く,結局通知を受け取るまで1年半を要したのでした.そして,勤務当初6か月間は,産休・病欠・有給休暇などであちこちの病棟に欠員ができるとリリーフに出かけるラウンドナースとして働き,その後自分の希望する病棟に配属されると思うが,まだKeiko(敬子)より1週間ほど早く勤め始めたばかりだからと,熱っぽい口調で話してくれました.
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