院内管理のレベル・アップ 診療録
カルテを「利用」するために・1
診療録管理の現状と課題
高橋 政祺
1,2
1杏林大学医学部
2日本病院会
pp.60-61
発行日 1977年1月1日
Published Date 1977/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206129
- 有料閲覧
- 文献概要
「カルテは病院の宝である」とは,どの医師でもいうことで,病院の管理者ともなればこの保管の問題を考えない人はいない.カルテには病院で行われた医療のすべてが記載してあり,診療上はもちろんのこと,病院管理上,教育上,研究上,法律上,公衆衛生上欠くことができない重要書類である.
ところが大切だ大切だといいながら,いわゆる「宝の持ちぐされ」で,せっかくの重要記録が倉庫に保管されたまま,ホコリをかぶっていることが決して少ないことではない.診療録管理の目的は「保管されるカルテから,利用されるカルテへ」ということであって,上に述べたようないろいろな利用目的を満足させるような管理体制を布くことにある.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.