ホスピタル・トピックス 歯科
虫歯予防にハブラシ運動を
岡村 ミヨエ
1
1新潟大学歯学部付属病院
pp.29
発行日 1977年1月1日
Published Date 1977/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206119
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近年歯科医療は,めざましく進歩し,かつ歯科医療従事者の努力にもかかわらず,日本の齲蝕罹患率は,厚生省医務局昭和50年歯科疾患実態調査によると,乳歯+永久歯(5—15歳未満)97.2%と今日なお齲蝕発生は急速に増大し社会問題となっている.
新潟県では,昭和46年6月「子供の歯を守る県民大会」が発足し,世界保健機構(WHO)により公認推奨されている上水道にフッ素添加されるまでにはいたっていないが,フッ素により洗口(集団利用法)が新潟大学歯学部附属病院予防歯科の指導で県内一部の保育所,小学校に実施され着実な成果があげられ,院内においてもフッ素塗布,刷掃指導などリコールシステムにより予防効果があげられている.しかし,フッ素使用について,一部の人々により反対意見が出され,齲蝕予防運動に努力されている人々の運動が阻害されているむきもあるが,これについては,予防専門歯科医師に任せ,素直に耳を傾けるべきと思われる.
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