医療と福祉・3 順天堂大学眼科リハビリテーション・クリニック
リハ・クリ12年のあゆみ
赤松 恒彦
1
1順天堂大学眼科
pp.80-85
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205861
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能に登場する「盲」は悲劇のまさに典型である,「盲」それ自体はひとつのハンディキャップに過ぎないのに.だが光を失うということは,その時死をも選びかねないほどの悲劇であるかもしれない.だから失明宣告の場に立ち会うことは厳しく辛く,逃げ出したくなるのも無理はない.失明というひとつの「悲劇」を死というとりかえしのつかない「喜劇」に終わらせないために,この厳しい場に身をおいていった人たちの心の中に宿るものを,「愛」と呼んでもいいのではなかろうか.
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