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混乱をみた医学会総会(4月5-7日,京都)/日本病院会初代会長に阿久津慎氏に決まる
pp.74-76
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205584
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さる4月5日から7日までの3日間,京都で催された第19回日本医学会総会は,開会式の冒頭から医療を告発する会の各医療被害者団体,若手医師らによる会場乗込みによって大揺れに揺れた.
日本医学会総会の歴史を省みると明治35年に第1回が開かれて以来,4年ごとに開かれてきた.文字どおり医学の全領域を網羅する最も大規模な学会であるが,開会式中止という事態はこの学会が始まって以来,初めてのことである.元来,医学会総会は医学の各分野の進歩を総合的に集約し,将来の調和的発展を図るというのが主旨である.確かに本年の総会のテーマをみても,肝疾患,腎疾患,がん,高血圧,心臓病,免疫,炎症などに関する基礎から臨床にわたっての最新の知見が網羅され,参加者の大きな関心を集めていたが,一方,取りあげるテーマや主催側に対する批判の声もかってないほど大きかったことも,時代の動きとして見逃すことができない.
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