人
老いを知らぬ国際人 獨協医科大学名誉学長 石橋長英先生
本間 道
1,2
1日本国際医学協会
2獨協医科大学病院
pp.20
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205567
- 有料閲覧
- 文献概要
日本国際医学協会理事長・独協医科大学名誉学長石橋長英先生を一言で表現すれば偉人ということになる.それは,やがて出版されるであろう日本国際医学協会40年誌をお読みいただければわかると思うが,ケンペルやシーボルト,ベルツなどの偉人に多くの点で匹敵する方であるからである.医学,薬学を通じての日独文化の交流に尽されておられることは万人の認めるところで,文字通り両国間にSteinbrücke (石橋)を強固におかけになった.内外からの表彰や叙勲の数も多く列記するだけでも予定の紙数を超えるが,こういう方にこそ勲等一やノーベル賞を差し上げたいような気がする.
先生は三田門下の俊才で博覧強記,臨床や基礎医学のみならず万般の事柄に精通され,ご交友も広く,ドイツ人よりもよくドイツ人を理解し知っておられる.西独フライブルク大学名誉評議員,ビーティヒハイム市名誉市民,シュタインブリュッケン名誉町民であり,ベルリン自由大学には石橋奨学資金が設けられたことなどその国際性の規模において先生の右に出づる日本人は現今あまりおられない.また獨協医科大学は先生が中心となって作られたものである.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.