特集 マグネット認証の更新 聖路加国際病院の挑戦
—法人として一体である聖路加国際大学学長の立場から—現状を改善していく喜び—マグネット認証を更新するという日常
堀内 成子
1
1聖路加国際大学
pp.1070
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202824
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聖路加国際病院は,2014年度より学校法人聖路加国際大学の附属施設として位置付けられ,それまで別法人であった2つの組織が一体化した。そうした組織体制の変更もあり,2019年に取得したマグネット認証の更新手続きに入るという知らせは,看護部長から,早い時期に法人全体に知らされていた。
今日,医療機関および教育機関等は,第三者評価による定期的な受審活動が日常となっている。聖路加国際病院では,監督官庁による監査や実地視察のほか,自主的に受審している第三者評価として,米国の病院評価機構JCI(Joint Commission International)と,このマグネット認証がある。大学は文部科学省により義務付けられている7年ごとの機関別評価に加え,分野別評価として公衆衛生学専門職大学院の5年ごと評価と,看護学教育,助産学教育のそれぞれの評価を受審している。いずれも評価基準に沿って,理念,活動,管理・運営を点検・評価していく活動である。自己点検の途中では,基準を満たしていない現状を見つけ,改善活動に着手していくという,ちょっと冷や汗をかく作業もある。一方,基準を十分に満たしている場合には,自分の所属している組織の長所として再認識する誇らしい瞬間もある。自分の属するコミュニティに対する帰属意識(Loyalty)の高まる瞬間である。
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