第23回日本病院学会演題選
当院における看護教育の問題点—ことに看護学院実習病院として問題点をさぐる
奥田 幸造
1
,
姫野 スミ子
2
,
坂井 栄子
3
1公立能登総合病院
2公立能登総合病院看護部
3公立能登総合病院付属高等看護学院
pp.79-83
発行日 1973年12月20日
Published Date 1973/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205226
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当院では,能登地方の基幹病院として各方面に積極的に活動を行ない,その実態を関係学会などに報告してきたことはご承知のとおりである.一般職員のうち看護職員を中心とした教育方面については,すでに本学会において述べてきたが,今回は看護学院実習病院としての問題点をさぐる……ということで述べてみたい.当院の全病床は405床であるが,ここ10年来,病院増築などの施設拡充に対し急ピッチをあげ,一応,癌センター,救急センター(鉄筋5階)などの診療施設部門の完成についで鉄筋5階のデラックスな高等看護学院の施設を近年完成したものの,高等看護学院,准看護学院,県立女子高校衛生看護科の実習病院として,臨床指導者の不足,また3校の専門教育をまかされていることから,講師不足,ことに医師不足の折柄、診療にまで影響される.また一般教養の講師については金沢大学などから汽車で片道1時間以上もかかるうえしかも新進気鋭の魅力ある講師を得られず,看護教育に苦しんでいる.しかし,一方これらの統合的な看護教育を行なっていることから正看の地元養成が能登地区にも不十分ながら人材供給をなし,また北信越各県をはじめ,全国的に集まっていることから,斬新なムードがおきて,看護教育として能登に新風がふきこまれるようになった.以下,私どもの調査した概要を主として図表などにまとめてみた.
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