問いかける沖繩・10
‘地域医療’部(2)—保健医療圏の設定
鈴木 淳
1
1琉大病院地域医療部
pp.78-79
発行日 1973年10月1日
Published Date 1973/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205135
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‘沖繩らしさ’を数量化する……
復帰以前から沖縄には無限に近いほどの医療需要が潜存していたが,他方では医療供給力はまことに限られていた.復帰後は需要の顕化が著しく,供給力は逆に縮小し,受診者の不平不満が渦巻くこととなった.
供給力を一時的に増すために,復帰前から国が25名の専門医を派遣するという制度があったが,実際の派遣数は枠の半分にも満たず,レトロスペクティヴには定着度はゼロに近く,診療力の移入はあくまでも暫定効果しか生まなかった.派遣医制度の評価にあたって,異口同音に提言されたことは長期総合計画の必要性とその計画内の派遣医の役割であった.
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