特集 医療ビッグバンと公私の役割を考える
今後の地域医療における公私の役割を考える—医療圏における機能分担
秀嶋 宏
1
1社団法人全日本病院協会
pp.981-982
発行日 1998年11月1日
Published Date 1998/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902541
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現在医療審議会において,各二次医療圏ごとに医療を完結することが地域医療の理想像といわれている.それゆえ,地域医療支援病院の構想が生まれてきたのである.もし二次医療圏において,医療を完結することができない場合,その部分を補完することが今後の課題であろう.このような見地に立ってみるとき,各二次医療圏に複数の地域医療支援病院を設置する必要性はほとんどないと考える.国民は大病院指向となってきているので,地域医療支援病院には患者のアクセスが増大する可能性が高くなるであろう.
また設立要件は国公立,または特別医療法人となっており,特別医療法人になる法人病院は少ないうえ,紹介率80%とされ,当初は60%からスタートするとはいえ,現在の特定機能病院でも30%の紹介率を達成するのに大変な苦労があったことをもっても,民間病院が手を挙げることはまず考えられない.
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