病院建築・27
山梨県立中央病院の計画
渡辺 衡夫
1
1日建設計東京事務所計画部
pp.79-83
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204271
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はじめに
最近における医学の発展,ことに中央診療部の各科における作業の高度化・多様化および電子技術の応用,また生活程度のアップおよび医療保険制度の普及による来院者数の増大などによって,戦後早い時期に建てられた病院は近代医学に対して適合しがたいものになりつつある.山梨県立中央病院は,寛政年間の甲府医学所にさかのぼる長い歴史と伝統を有し,県民の信頼厚い病院であるが,またその1例であった.
既存の病院は結核を含んで342床延べ床面積約8960m2のもので,昭和28年に作られた外来・管理棟を中心とし,木造・鉄筋コンクリート造の病棟などから成り,手術室は各科に付属するなど,古い型式のものであり,検査室などにしても増築され,分散され,平面形は複雑で使いにくい病院であった.
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