管理者訪問・30
国立療養所西多賀病院長 近藤文雄先生
車田 松三郎
1
1東北大学
pp.65
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204076
- 有料閲覧
- 文献概要
何歳になっても赤ん坊同然に手間のかかる,いわゆる重症心身障害児に対する社会の目が開かれてきたのは,昭和39年に"中央公論"に作家の水上勉氏が,政府の税金の使い方に疑問をもって"拝啓池田総理大臣殿"という文章が載り,これをきっかけにしてである.
仙台の南西に位置したところにある国立療養所西多賀病院は,従来の常識を破って,重症心身障害児の収容をはじめとして,進行性筋萎縮症児やペルテス氏病の患者などを収容していて,全国でも数少ない病院の1つである.‘この子ら’を収容するにあたっては,院長であられる近藤文雄先生の努力に負うところ大なるものがあった.すなわち,先生は昭和35年に兄弟3人そろって筋ジストロフィーにかかってとほうにくれている一家庭に出合い,なんとかしなければということからであったという.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.