霞ガ関だより
昭和43年度の厚生省予算案
才
pp.96-97
発行日 1968年3月1日
Published Date 1968/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203312
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43年度予算案のあらまし
去る1月13日の閣議で,政府は昭和43年度の一般会計予算を決定した。総額は5兆8185億9800万円を算するから,前年度補正後予算と比べると11.8%の伸びとなる。このうち社会保障関係費の大部分を占める厚生省関係の予算額は,7685億7500万円ということで対前年度比10.5%増となり,政府予算総額の伸び率を下回ったかにみえる。しかしこの厚生省分のなかには,国立療養所関係経費422億1100万円の国立病院特別会計移行分が含まれていないので,国療が42年度にすでに特会に移管していたものとして計算すると,対前年度比12.8%増となり,政府予算のアップ率をわずかながらも上回る結果となる。
ところで,対前年度増加額731億円余の中身は,ほとんどが施設の整備・拡充,単価引上げ等による当然増的な経費によって占められているため,これはという新規政策費はきわめて少ない。特に補助金関係は財政硬直化の打開という大蔵省の大方針のあおりで,軒並みにゼロ査定を受ける結果となっている。
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