特集 処方と調剤
医師と処方—小児科を例として
今村 栄一
1
1国立東京第一病院小児科
pp.20-24
発行日 1966年12月1日
Published Date 1966/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202994
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治療上の問題
1.薬用量
小児の処方でまず問題となることは薬用量である。それは成人より少ないというだけでなく,同じ小児でも年齢や発育状態によって違うということである。これは処方する側も苦労するが,調剤の場合にもまちがえないように,ことさら気を配ることであろう。
薬用量はふつう年齢による換算式が用いられるが,抗生物質などはプロキロ(体重1kgあたり)が用いられる。厳密には体表面積あたりのほうがよいといわれるが,内服薬ではそこまできびしくすることはない。しかし,年齢だけでなく,発育の良否を考慮することはある。燐酸コデインとかロートエキスのように小数点以下に0が1桁,2桁とつくようなものは,とくに気をつけなければならない。
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