特集 処方と調剤
病院管理からみた処方と調剤
津田 豊和
1
1病院管理研究所
pp.15-19
発行日 1966年12月1日
Published Date 1966/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202993
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まえおき
処方というコトバの原義は処置の方法という意味であるが,処方といえば今日では,診察した患者に対して医師が与えるべき薬の種類とその用量,用法を考えだす意味に限局されてつかわれている。
通常,病院では医師によっておこされた処方箋は医事係において料金算定(外来の場合はこの直後に医事係あるいは会計係によって料金徴集が行なわれる)され,薬局に回付されて薬剤師によって調剤され,そして薬は入院患者の場合は病棟に運ばれて看護職員によって患者に配られ,外来患者の場合は薬局の窓口から直接患者にわたされる流れをたどる。この流れ作業は日常の業務としてごく普通に行なわれているのであるが,実はこの処方箋をめぐる医師,医事係,薬剤師,看護職員の4部門にまたがる関連業務の間に,いろいろな苦情,注文,あるいは合理化すべき複雑な諸問題が数多くひそんでいるのである。
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