--------------------
武藤多作(松江赤十字病院)院長を偲んで
神崎 三益
1
1武蔵野赤十字病院
pp.69
発行日 1966年4月1日
Published Date 1966/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202833
- 有料閲覧
- 文献概要
「病院」3月号をみると,まるで武藤院長の死が予期されていたような編集ぶりだ。彼の巻頭言,彼がお世話した日病の山陰地方病院視察旅行のグラビア,偶然といえば偶然だが,あまりにも武藤院長がクローズアップされている。彼から病院をとったら何も残らない。そんな男の死んだ月に出た「病院」だから,こうあっても不思議はない。私に追悼文をかけとのことだが,彼の追懐はそのまま私の自叙伝にもなる間柄,とても示された字数には収まらない,無理な注文だ。
彼との出会いは,今から51年前,大正4年に岡山の六高三部にはいった時,それから東大,日赤とずっと同じ道を歩んできた。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.