事務長某月某日
"立場がない"に徹する
鈴木 伸
1
1日本バプテスト病院
pp.43
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202784
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医師を筆頭に,看護,検査,レントゲン,物療,栄養などの専門職が,患者中心のチーム(Healing Team)を組んで,それぞれの専門技量をフルに発揮できるように総合医療の場として病院を整えるためには,いわゆる事務管理部門(または補助部門)の果たすべき役割は大きく,これを預る事務長の職責は重大です。専門職を如何に専門職たらしめるかは,補助部門のできしだいと申しても決して過言ではないでしょう。しかし,もし,こう言い切れるとすれば,私は,私自身同業の末席をけがす者として,あえて不謹慎を省みず,われわれの弱点をあげぬわけにはまいりません。
その1つは「わが国に,病院でたたき上がった(育った)事務長のいる病院がいくつあるか?」であります。米国のように専門課程を履修したadministratorの必要性のみを強調するのではありません。むしろ,わが国独自のものを期待するのでありますが,これからは病院も次の事務長養成を真剣に考えねばならない,と痛感します。
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