霞ガ関だより
国立医療技術研究所の構想
長尾 英彦
pp.98-99
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202247
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近年,医学医術の進歩は著しく,経済の進展,人口構成の老令化などは,国民皆保険の実現とあいまって国民の医療需要の量および質に大きな影響を与えていることは周知のとおりである。
近年のわが国の死亡率の低下傾向とともに,かつては死因順位の上位を占めていた結核,肺炎,および気管支炎等の細菌性疾患は次第に減少をたどり,最近では,脳卒中,がん,心臓病等いわゆる成人病と呼ばれる疾患群による死亡が大きなウェイトを占めるに至り,人口構成の老令化とともに医療需要の面にも質的な変化を及ぼしている。
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