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近代病院管理とわれわれの理解—特に管理者のあり方を中心として
蔡 恵然
1
1台湾省立嘉義医院
pp.65-67
発行日 1963年5月1日
Published Date 1963/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202122
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病院はどう変わったか
病院,医師,患者,三者の観念及びその関係は第二次大戦終了後欧米諸国,ことにアメリカの影響をうけ日本及び台湾の一部の識者の中に認識が新たにされ改革改善が唱えられてきた。そして20年近くなった今日では完全ではないが,ある程度までの科学的方法に基づく合理的経営管理が病院で行なわれている。即ち過去の病院は一切が医師中心に設備され,管理されてきたのであるが現在では欧米のごとく病院は患者収容の場所であり,一切が患者サービスを中心に発展し,管理経営されるべきであるということが妥当と認められるようになった。そのために看護部門がいち早く過去の形態から脱却して独立し,すべての施設は中央管理され,人的物的にも経済的,合理的点が強調され,また給食サービスの点では栄養学の発展に伴い,薬物療法と相並び食餌療法が設けられ急激な進歩をなした。また患者が日常生活をする環境を清潔にし,静かにして住み心地よく心身両面を快適にするために,看護部門や給食部門などとともにハウスキーピングも重要な一部門として登場してきた。
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