特集 小児病棟の管理
小児病棟管理のあり方—われわれの全国的調査を中心として
田崎 啓介
1
,
草野 美代
1
1国立大村病院特殊小児科診療センター
pp.25-35
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201919
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
昨年大阪における小児科学会総会の席上,佐野教授は「日本もそろそろ国際小児科学会を引き受けてもよいと思うが,日本にまだ小児病院らしいものが一つもない現状では,恥ずかしくて引き受けにくい」と述べられた。
われわれも一刻も早く日本に,りっぱな小児病院ができることを望んでやまないが,日本の病院の現状は,小児病棟あるいは小児科病棟に入院している患者は,比較的小児看護や小児食などのサービスに浴しているが,外科系の診療各科に入院している小児はまだ治療以外の面では放任された状態にあって,わが国の総合病院では,小児病棟制すらその運営はうまく行なわれていないところが多い。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.