特集 放射線部の管理
X線室内の散乱線防御についての一つの試み
柴田 正衛
1
1厚生省中国医務出張所
pp.51-56
発行日 1963年5月1日
Published Date 1963/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202120
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I.緒言
X線室の散乱線防護材料として,防護塗料,バライトモルタル,多孔組織を応用した防護材料等が主に使用されている現状である。X線室内の防護材料として具備されるべき要件はX線の遮蔽効果良好なる事,建築材として十分耐久性を有する事,外観優美である事等が要求される。
厚生省中国医務出張所管内に於ける病院,療養所等の施設に対し防護塗料,バライトモルタルについては既に数年前より防護工事を施工し,その効果,耐久性等については試験ずみである。最近新しく出現した防護材料にて多孔組織を応用したもの(多孔層試料)に関心を持ち,その構造,遮蔽効果及び建材としての耐久性等について検討を重ね,昭和37年度管内の病院,療養所のX線室にこの試料をもって防護工事を施工して室内散乱の減弱効果について工事施工前及び工事施工後の散乱線分布状況を比較測定した。
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