病院長プロフイル・62
国立療養所清瀬病院長 島村喜久治氏
pp.202
発行日 1959年3月1日
Published Date 1959/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201482
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昭和12年に東大を卒業した連中の中には随分変り種が多いというのが定評のようになつているが,氏もまたその1人である.
かつて氏が同窓石垣純二氏について語つたところによると,石垣氏の頭はすばらしいもので,彼は本屋に行くと本棚の右から左に一列にそつくり買込んでかえる.それを一夜のうちに片つぱしから読破するのだが,いわば斜読みのすごいスピードだというのである.氏が石垣氏と中支に軍医見習士官でいつしよにいたとき,石垣氏は点呼にさえでたことがないにも拘わらず,実地,学科ともにいつも一番だつたという.つまり氏は石垣氏の頭の良さに感嘆しているのだが,その石垣氏が島村の頭がすごいというのだから,島村氏のできのよさが見当がつく.
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