人
新たな国立療養所所長連盟会長国立療養所南横浜病院 倉光一郎氏
伊藤 宗元
1
1国立東京第二病院
pp.16
発行日 1980年1月1日
Published Date 1980/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207051
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倉光一郎先生は,昭和14年慶大医学部を卒業後,内科教室に入局,昭和17年4月応召,専ら中支に転戦し,昭和25年5月より国立東京第二病院の内科に勤務され,昭和47年2月国立療養所南横浜病院に栄転された.先生は私の8年先輩で,アイソトープの研究者としてつとに有名であったが,親しくお付き合いを願うようになったのは17年前私が東二に赴任した時.先生の研究検査科長の下で私が血液科主任となり,室がたまたま一緒だったこともあり,朝な夕な直接学問はもちろん多くの社会勉強その他もろもろのご教示を受けさせていただいた.
先生は山下久雄先生の下で放射性同位元素について学ばれ,その臨床への導入の先駆者の1人で,医学書院から編集出版された「放射線医学」上下2巻はこの方面の唯一のものといわれている.また毎日の臨床でも研究でもそのファイトには頭の下がるもので,よくもあの細い身体で頑張りがきくと常々感じ入っている.南横浜病院に転任されてからは療養所のあり方について広い識見の下に対処され,また医学者が最も苦手とする組合対策にも優れた手腕を示されている.
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