私の病院の試み
入院事務組織
安田 幸男
1
1尼崎市樋口胃腸病院
pp.129-134
発行日 1958年2月1日
Published Date 1958/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201324
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病院事務作業の内入院事務の占める割合は相当量に達します。此等の業務を系統立て簡素化する事は業務のスピード化による患者へのサービス向上と共に業務費の節約となり更に診療費徴收の確実化の為にも重要な事であります。
従来事務の記録作業の中には記録の為の記録としか思われない作業が可なりあります。一般的に云つて記録は完全であるに越した事はありませんが完全にする為に事務量を増大し間違や不正確な記録が多くなり却つて全部を不完全にして居る事が応々あります。又例えば1,000件に1件の必要性しかない様な事項を1,000件の書類全部に記載して居る様な事がありますが,其の様な場合には其の記載を省きその1件の事項は他の系統の記録から求める方がずつと労力,時間を節約出来る事になります。更に病院事務作業の内最も犯し易い非能率な点は住所,氏名,病名,入退院年月日等の重複記入であり甚だしい場合は10数回も同一の記載をしなければならぬ様な事務組織を持つて居る所もあります。例えば第1表の入院票,入院申込書,身元引受書,入院予約カード,患者カード等に其れが見られます。
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